久留米大学医学部麻酔学講座では、手術麻酔を中心とした周術期管理、緩和医療、麻酔科外来診療などを担当しています。
麻酔科は、幅広い基礎医学の知識をベースに基本的な蘇生技術を用いながら時にはbeat to beatで刻々と変化していく周術期全身管理を行う講座です。
全身麻酔中の患者さんの声なき声を感じ、高度に発達したモニタで確認しながら、安全に手術を施行できる様に管理しています。
術前検査により周術期管理が困難であると判断された症例に関しては事前に術前紹介を受けてよりqualityの高い管理を行うべく対処しています。
疼痛制御に関する卓越した知識、技術、時には患者さんの言葉を深く傾聴した心理的サポートを行いながら外来診療、緩和医療を行っています。
麻酔科学生実習は5年次、及び6年次(希望選択)に行われます。
5年次実習はそれぞれの学生に一名ないし二名の麻酔科医局員が専従担当教官として割り振られており、周術期管理に必要な生理学的、薬理学的知識に関するテーマを含めたレポート作成を指導しながら二週間を共に過ごしています。
また基本的な医療行為である気管挿管、点滴ライン確保、救急薬剤使用法などを周術期医療の現場で実習して貰う事も主眼としています。
希望選択による6年次実習は卒業試験、国家試験を前にこれまでの周術期管理、疼痛管理および集中治療に関する知識を整理する上で、実際の治療現場と内容で再度確認をする実習としており、外来診療及び緩和医療実習に関しては6年次に施行しています。幅広い麻酔学の対象領域に驚く学生も少なくありません。
基礎医学と臨床医学がcross talkingしながら、外科学、内科学と様々な分野の知識が包括的に必要とされる麻酔学の魅力を医学生として体験して頂きたいと考えています。